看護理工学会誌
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速報
高齢者を想定した水平方向累進レンズを用いた焦点調節意思対応遠近両用眼鏡の開発
梶原 志保子中出 麻紀子服部 知彦
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2020 年 7 巻 p. 107-115

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抄録

眼の調節意思に従い輻輳と調節を一致させることが可能な遠近両用眼鏡の開発を目的とした.想定は70 歳とし,累進レンズを輻輳に従って水平方向に累進させることで,本開発眼鏡を設計した.本設計に従い光学部材を配置しステレオ画像を撮影し定性評価した.結果,本開発眼鏡は,従来の遠近両用眼鏡にくらべ,より自然な観察が可能であり,画像歪みが軽減された.定量評価としてレンズ累進率対両眼瞳孔間距離表を作成した.両眼瞳孔間距離55×10 -3,58×10 -3,61×10 -3,64×10 -3,67×10 -3,70×10 -3(m)の場合のレンズ累進性換算表が作成でき,定量的に本開発眼鏡の実現可能性が示唆された.さらに,眼鏡の装着再現性を評価した.結果,眼鏡装着位置の変位は0.113×10 -3(m)であり,眼鏡の装着再現性の本開発眼鏡への影響は,想定年齢70歳との誤差が約3.4 歳であった.

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