原子力バックエンド研究
Online ISSN : 2186-7135
Print ISSN : 1884-7579
ISSN-L : 1343-4446
技術報告
幌延URLにおける低アルカリ性セメント系材料の適用性確認
中山 雅丹生屋 純夫南出 賢司
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 23 巻 1 号 p. 25-30

詳細
抄録

 高レベル放射性廃棄物の地層処分施設において,坑道の空洞安定性確保や周辺岩盤のゆるみ領域の抑制,掘削に伴う湧水量の抑制のため,セメント系材料を用いた吹付けコンクリートやグラウトが検討されている.これらの材料の影響で坑道周辺の地下水のpHが高アルカリ化することにより,緩衝材を構成するベントナイトや周辺の岩盤を変質させ,人工バリアおよび天然バリアとしての性能に影響を与えることが懸念されている.このような影響を低減するために,国立研究開発法人日本原子力研究開発機構では,普通ポルトランドセメントにポゾラン材料を混合した低アルカリ性セメント(以下,HFSC)を開発し,化学的特性,機械的特性,施工性などについて検討を実施してきた.本報告では,HFSCを吹付けコンクリートとして,幌延深地層研究センター地下施設の深度350m調査坑道の施工に適用し,施工性について確認した.その結果,HFSCが現地のプラントを用いて製造可能であること,地下施設の設計基準強度を上回る強度発現が可能であること,および地下施設の通常の施工に使用されているセメント系材料と同等の施工性を有することが確認され,HFSCの地下坑道への適用性が確認された.

著者関連情報
© 2016 一般社団法人日本原子力学会 バックエンド部会
前の記事 次の記事
feedback
Top