2022 年 29 巻 2 号 p. 101-111
放射性廃棄物の地層処分施設の緩衝材への利用が検討されているベントナイトの膨潤特性を把握するために実施される膨潤圧試験では,給水開始後の時間経過とともに膨潤圧が単調に増加する場合や,一度増加した後に低下する場合など様々な膨潤圧変化のパターンが報告されている.本研究では,複数の異なる初期含水比の供試体を用いて膨潤圧試験を実施し,試験中のX線CT測定により,膨潤圧が単調に増加する場合および一時的に低下する場合における供試体内部の湿潤密度分布の時間変化のデータを得た.その結果,吸水圧縮挙動の発生の有無やその大小が膨潤圧の経時変化のパターンに影響を与えることを明らかにした.具体的には,膨潤圧試験において供試体内部での吸水圧縮による変形量が大きいほど試験途中における膨潤圧の一時的な低下量が大きく,吸水圧縮による変形が生じない場合は単調に増加するものと推測された.