2019 年 49 巻 2 号 p. 97-105
目的:千葉県銚子市の若年女性のヘモグロビンA1c と関連する要因を検討すること目的に研究を行った.
方法:2015 年に銚子市の健康診断を受診した女性 492 名(20 ~ 39 歳)のうち同意が得られた 372 名を対象とした.検診項目に加えて,体組成,身体活動,血清アディポネクチン濃度(Ad)を測定した.
結果:被験者の42%がHbA1c 高値(≧ 5.6%)であり,正常群より体重,BMI,腹囲,LDL-Chol,TG が有意に高く,ヘモグロビン,HDL-Chol,Ad が有意に低かった. HbA1c 高値群は正常群より脂質異常症,貧血のリスクを併せ持つ者が有意に多かった.HbA1c と身体活動,脂肪蓄積との関連を示すことはできなかったが,HbA1c 高値群は20 歳時より10 kg 以上の体重増加のある者が多く,食習慣では週3 回以上朝食欠食する者と飲酒習慣のある者が少なかった.
結論:千葉県銚子市の若年女性ではHbA1c と体重増加,食習慣との関連が示された.