日本臨床生理学会雑誌
Online ISSN : 2435-1695
Print ISSN : 0286-7052
総説
消化器検査および治療薬up to date による酸関連疾患の診断,治療の変化
井上 修志笠井 昭成岡崎 潤池田 敬洋
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 50 巻 2 号 p. 63-71

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抄録

 近年,内視鏡機器の進歩,発展と治療薬の改善によりGERD の診断,治療や,ピロリ除菌療法も変化してきた.当院での検討ではGERD に関してはここ数年において増加傾向は見られなかったが,治療に関しては,ボノプラザン(VPZ)の登場で,第一選択薬としてのプロトンポンプ阻害薬(PPI)の使い分けが必要となるかもしれない.除菌治療に関しては,明らかにVPZ を使用した除菌療法で除菌率が高値であった.今後もさらに内視鏡機器,薬剤の改良発展が進むと思われ,適切に対応するには,それぞれの分野で,お互いに十分なコミュニケーションをとる必要があると思われた.

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© 2020 日本臨床生理学会
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