2020 年 50 巻 2 号 p. 63-71
近年,内視鏡機器の進歩,発展と治療薬の改善によりGERD の診断,治療や,ピロリ除菌療法も変化してきた.当院での検討ではGERD に関してはここ数年において増加傾向は見られなかったが,治療に関しては,ボノプラザン(VPZ)の登場で,第一選択薬としてのプロトンポンプ阻害薬(PPI)の使い分けが必要となるかもしれない.除菌治療に関しては,明らかにVPZ を使用した除菌療法で除菌率が高値であった.今後もさらに内視鏡機器,薬剤の改良発展が進むと思われ,適切に対応するには,それぞれの分野で,お互いに十分なコミュニケーションをとる必要があると思われた.