日本臨床生理学会雑誌
Online ISSN : 2435-1695
Print ISSN : 0286-7052
原著
訂正再発行 経皮的炭酸ガス分圧測定装置の睡眠時無呼吸症候群における臨床的有用性の検討
會田 啓介上遠野 賢之助白神 梨沙田中 健萩谷 政明本間 敏明
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キーワード: PtcCO2, OSAS, BMI, AHI, OHS
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2020 年 50 巻 2 号 p. 95-100

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抄録

「告知」

本誌50巻2号(p95~p100)に掲載された論文『経皮的炭酸ガス分圧測定装置の睡眠時無呼吸症候群における臨床的有用性の検討』は、不備があることから、著者から取 り下げの申請がなされ、編集委員会で受理した。

さらに同論文の修正論文を本誌P1に掲載する。

 睡眠時無呼吸症候群(SAS)は睡眠時に起こる上部気道の狭窄や閉塞状態により肺胞換気量の減少を伴うため,低酸素血症ばかりではなく高炭酸ガス血症状態であることが考えられている.

 このような病態において,動脈血炭酸ガス分圧は病状の把握や治療による経過を知る上で大切な指標であり,SAS 患者は覚醒時にも肺胞低換気状態の可能性が疑われる.そのためにSASの診断時や治療開始時に覚醒時の精密評価として非侵襲的に動脈血炭酸ガス分圧を測定し,その有用性を検討した.

 経皮的炭酸ガス分圧(PtcCO2)測定装置(TOSCA 500TM)を用いPtcCO2 を測定し初診覚醒時におけるSAS の重症度と関連を検討した.

 SAS の重症度やBMI とは有意な相関関係は認められなかったが,睡眠関連低換気障害(SRHD)や肥満肺胞低換気症候群(OHS)などの評価のためにPtcCO2 の測定は有用と考えられる.

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© 2020 日本臨床生理学会
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