2024 年 3 巻 2 号 p. 50-55
【背景】⾃家培養軟⾻細胞移植術(以下,ACI)は術後6 ヵ⽉以降に低〜中等度の⾝体活動が増加する。しかし,この時期における主観的膝関節機能と⾝体機能の関連性は明らかにされていない。【⽬的】ACI 後6 ヵ⽉の主観的膝関節機能と関連する⾝体機能を明らかにすること。【⽅法】対象は当院にてACI を施⾏した29 名とした。Lysholm Knee Score(以下,LKS)を⽤いて主観的膝関節機能を評価した。⾝体機能は,関節可動域(膝屈曲,伸展),下肢筋⼒(膝関節伸展,股関節外転,⾜趾把持),歩⾏速度を評価した。LKS の得点が65 点以上をLKS 良好群,65 点未満をLKS 不良群とし,測定項⽬を群間で⽐較した。【結果】LKS 良好群はLKS 不良群と⽐較して,股関節外転筋⼒患健⽐,努⼒歩⾏速度が有意に⾼値であった(p < 0.05)。【結論】ACI 後の主観的膝関節機能と股関節外転筋⼒および努⼒歩⾏速度の関連性が⽰唆された。