論文ID: 202402
【目的】高校生バレーボール選手の棘下筋萎縮と,肩関節機能評価との関連性を明らかにすることとした。 【方法】対象は高等学校8校の男子バレーボール選手とした。棘下筋萎縮の評価には超音波画像装置を用い,先行研究の基準に準じて筋萎縮を判断した(萎縮群)。基本情報,身体機能評価について萎縮群と正常群の群間における統計学的有意差を検出した。その後,ステップワイズ法を用いた二項ロジスティック回帰分析を実施した。有意水準は5%とした。【結果】解析対象は69名で,棘下筋萎縮者は19/69名(27.5%)であった。各項目における群間検討では萎縮は肩関節痛の既往歴,HFT(Horizontal Flexion Test)利き手陽性のものが有意に多かった。二項ロジスティック回帰分析ではHFT利き手陽性が抽出され,オッズ比は4.19であった。【結論】棘下筋萎縮と関連のある因子としてHFT利き手が陽性であることが示唆された。