1979 年 21 巻 10 号 p. 762-770
出力数の多少を基準として5件の検索テーマを選び,各々広い,通常,狭いの3検索式を作成して,その検索効率とミスの原因を追究する。その結果,検索効率はシステムとテーマとの親和性に依存すること,検索ミスの原因の割合は検索式のパターンによって逆になることを指摘する。通常の検索式による平均は再現率90%,適合率79%であった。サイレンス(検索もれ)は索引語付与側と検索式作成側とで約50%ずつ生じているが,ノイズは索引側50%,検索側20%のほか,INISデータベース共通問題30%に生じている。これらミスの各項目について,実例をあげて解析する。