化学プロセスの設計及び解析を行うにあたり, 取り扱う物質の諸物性値は, すべての基本となる。これらの値を文献, 図書などから検索する手聞を省くため, 計算機を利用したシステムの必要性が要望された。そこで, 権威ある各界の助言並びに化学工業に関連する各社の協力を得て, ファイルすべき図書の選定や, 利用度の高い物性の種類を決め, 中型汎用計算機程度で使用可能な情報検索システムを作成した。このシステムでは物性値を直接求めるのではなく, 図書 (巻, ページなど) を出力するようにした。また, このシステムの利用による経済的効果につき, 当社の例で試算した。このシステムの作成に際し, 膨大な入力作業は経費が多く, 情報処理振興事業協会の受託ブログラム作成の型式をとったので, 広く外販中である。