2003 年 46 巻 3 号 p. 173-176
インドネシアのIT化は,国家経済が危機に瀕しているなかで,大きく立ち遅れている。
インターネットの普及率も1~2%に過ぎず,ITビジネス自体まだ事業化以前の段階にある。1997年に策定された国家IT総合計画(Nusantara21)は,進捗の遅れから事実上頓挫しているほか,それに代わって2001年に打ち出された基本プラン(Telematika Indonesia)も,具体的な実施目標を欠き現実性に乏しい。なかでも最大の課題は,IT人材の枯渇であり,今後日本をはじめとする諸外国の支援により,本格的なIT人材育成が実施されることが強く期待されている。