2016 年 59 巻 6 号 p. 366-376
講演会などで,講師の話が文字になって同時通訳のようにスクリーンに投影される「リアルタイム字幕」は,手話と同じように聴覚障害者のための情報保障で「パソコン要約筆記」と呼ばれている。IPtalkは,1999年から改良を続け,無料で配布しているパソコン要約筆記専用ソフトで,現在ではデファクトスタンダードソフトとして全国で使われている。IPtalkがどのような機能をもち,IPtalkをどのように使ってパソコン要約筆記を行うのか,IPtalkの開発の経緯や今後の課題などについて述べる。