Oncoplastic Breast Surgery
Online ISSN : 2432-4647
ISSN-L : 2432-4647
総説
乳房再建前に対側乳房縮小・固定術を施行した症例の検討
鶴田 優希矢野 智之倉元 有木子吉松 英彦柴田 知義末貞 伸子山本 真魚辛川 領布施 佑馬前田 恵里沙神谷 佳亮宮下 宏紀
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キーワード: 乳房吊り上げ, 乳房再建
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2021 年 6 巻 4 号 p. 75-81

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抄録

乳房再建において, 左右の対称性の再現は重要なゴールの1つである。患者の希望がある場合, 当院では, 再建手術の前後に対側乳房の縮小・固定術を施行している。今回, 乳房縮小・固定術施行症例の左右の乳房形態を3D画像撮影解析装置VECTRA® BODY (以下ベクトラ) を用いて評価した。

2017年1月〜2020年8月に再建前に乳房縮小・固定術を施行した11症例の術後乳房形態をベクトラを用いて評価した。

平均年齢は48.9歳, インプラント再建が8例, 自家組織再建が3例であった。術後の乳房幅, 胸骨切痕から乳頭までの距離, 乳房下溝から乳頭までの距離, 乳房容量で評価した。各値を再建側/縮小・固定術側の割合で評価すると, 平均107.0%, 96.7%, 105.6%, 101.2%であった。

再建術と乳房縮小・固定術の順序に関してはまだ検討の余地があるが, 当科では主として再建前に縮小・固定術を行っている。本検討において術後の左右対称性は比較的良好であり, 再建前の乳房縮小・固定術による一定の効果が示唆された。

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© 2021 一般社団法人 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
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