歯科基礎医学会雑誌
Print ISSN : 0385-0137
マウス顎下腺におけるシアル酸代謝について
II. ビタミンA過剰投与の影響
市田 篤郎小田島 武志水野 守道西風 脩
著者情報
ジャーナル フリー

1979 年 21 巻 2 号 p. 372-376

詳細
抄録

生後4週の雌マウスにビタミンAパルミテート1万単位を毎日投与して, 顎下腺におけるシアル酸含量, CMP-シアル酸合成酵素 (CSS) 及びシアル酸転移酵素 (ST) 活性の変動を追及した。ビタミンA過剰投与は糖タンパク合成を亢進させるという従来の報告に反してシアル酸含量, ST活性は投与日数の経過と共に低下した。これに対してCSS活性は初期に低下がみられたが7~9週目には対照群のレベルに回復した。9週目においてはNeuraminidase活性は対照群との間に差が認められなかった。シアル酸含量の低下はST活性の低下によることが示唆された。

著者関連情報
© 歯科基礎医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top