1981 年 23 巻 3 号 p. 451-463
臓器非特異性抗原による自己免疫疾患には, DNA抗原の関連性に注目すべきものがある。今回, 同抗原による一連の免疫反応が耳下腺を中心とする頭頚部の外分泌腺に如何なる組織変化を与えるのかを知るべく, 遷延感作を行ったところ, 1) 体液性抗体によると考えられる腺房の傷害, 2) immunoproliferationとみなし得るT-cellの浸潤と増殖を認めた。尚, T-cellの増殖は腺房傷害部と, intraparotid lymph nodeの両部に顕著であった。