1983 年 25 巻 4 号 p. 956-960
M. salivariumのaminopeptidase活性 (基質: L-leucine p-nitroanilide) は, MnCl2によって顕著に, またMgCl2によってもわずかに増強されたが, CaCl2によって影響をうけることはなかった。さらに, 粗酵素 (M. salivariumの破砕菌体) とMnCl2とを, あらかじめ一定時間incubateすることが, 定量的な活性測定には必須であることがわかった。粗酵素はL-leucine p-nitroanilide (LeuNA), ArgNA, LysNAおよびAlaNAに作用し, ProNAおよびGlyNAには作用しなかった。とくに, LeuNAに対する活性が強く, M. salivariumのaminopeptidase活性の測定には, LeuNAが基質として適していることがわかった。
M. orale ATCC 15539, M. buccale IID 802, M. faucium IID 996, M. hominis IID 801, M. fermentans IID 812, M. pneumoniae IID 815およびIID 817もまたaminopeptidase活性をもつことがわかった。