抄録
ラットに腸管ペプチドの一つであるコレシストキニンとその構造類似物のセルレインを投与して, 血清中のアミラーゼ活性の変動を自律神経刺激薬のピロカルピンおよびイソプロテレノールの投与と比較検討した。セルレインおよびコレシストキニン投与により, 血清アミラーゼ活性はそれぞれ2.3倍, 1.9倍と増加した。ピロカルピンおよびイソプロテレノール投与による血清アミラーゼ活性の増加は, 耳下腺型のみに見られたが, セルレインおよびコレシストキニン投与では, 血清中に膵臓型アミラーゼが著しく増加した。一方, 耳下腺型アミラーゼの増加も観察された。