1990 年 32 巻 2 号 p. 174-179
骨Glaタンパク質 (BGP) は骨および象牙質の主要な非コラーゲン性タンパク質の1つである。BGPのアミノ末端部分の局所構造を自発螢光およびプロトン核磁気共鳴 (NMR) を用いて研究した。トリプトファンー5の螢光はカルシウム結合によって消光し, 立体構造変化の二次的影響がおきていることを示している。この消光はリン酸イオンの存在下でさらに増強される。プロトンNMRではカルシウム依存性のヘリックス形成領域にあるヒスチジン-35にわずかな化学シフトの変化が観察された。