日本オペレーションズ・リサーチ学会論文誌
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秘書の問題に関連する非ゼロ和ゲーム
坂口 実
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1980 年 23 巻 3 号 p. 287-293

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抄録
次の問題を解いている:(1)2人のplayerI、IIとN個の"もの"2組があって、各playerは独立に、よく知られた秘書の問題の条件のもとにある。(2)一方のplayerが停止したとき、他方のplayerはそれを知らされないでplayを続ける。bestが"もの"において、かつ相手より早く停止すればwinとする。(3)各人は自分のPr(win)を最大にするようふるまう。時点1、2、…、Nのかわりに1/N、2/N、…、N/Nと考え、極限N→∞にゆくと単位正方形形上の非ゼロ和2人ゲームを得るが、それの唯一の平衡解は、ある簡単な超越方程式の単一根に等しいことが示される。同じ解析が他のクラスの秘書問題にも適用できる。次の問題を解いている:(1)2人のplayerと、同一の到着率λをもつ2つのPoisson過程の上の最適停止問題がある。I(IIにとっても同様)にとって(la){X_i}はiid rv列で共通のcdfF(x)=x、0≦x≦1、をもつ。(1b)X_1、X_2、…は到着率λのPoisson過程により逐次に1つずつ出現し、計画期問は〔0、1〕とする。(1c)最大のX_iを得て停止する確率を最大にしたい。(2)と(3)とは既出と同一である。
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© 1980 日本オペレーションズ・リサーチ学会
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