システムの信頼性を向上する方法として、システムの要素(ユニット)を高信頼化することが考えられる。しかし、高信頼化が十分できないか、または、できてもコストが高いときは、冗長方式の採用、更に冗長系の故障したユニットの修理等によってシステムの信頼性を高める方法がとられる。このような修理可能な冗長系の信頼性については多くのモデルが検討され解析が行なわれている。しかし、最も代表的な2一ユニット並列冗長システムで、寿命、修理分布が一般分布に従う場合は解かれていない。本稿では寿命、修理分布が一般分布に従う2一ユニット並列冗長システムの信頼性解析を行う。システムは寿命分布がF(t)に従う同種のユニットで構成され、2つのユニットが同時に故障の状態にあるとき、システム故障が起こる。各ユニットが故障したとき、直ちに修理分布G(t)に従って修理を行い、完了と同時に動作を開始する。最初すべてのユニットは新品とする。このとき、補助変数法を用いてシステムの状態確率(密度)を求める。得られた結果は次のFredholmの積分方程式[numerical formula]の解を含む。従って、この積分方程式を解くことにより信頼度関数のL一変換とMTSFが得られる。さらに、システム故障が起こるまでに行なわれた期待修理回数及び、2一ユニットが同時に動作している期待時間が求められる。最後に、寿命分布がErlang分布と一様分布に従う場合の例を示す。