日本オペレーションズ・リサーチ学会論文誌
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劣化する製品の逐次配分問題
行方 常幸田畑 吉雄西田 俊夫
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1981 年 24 巻 3 号 p. 202-212

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抄録

有限計画期間を通じて、各期毎に、ある確率でタイプの異なった客が1人ずつ到着する。到着した客に対して、手持ち製品の中から何個かを販売すると、その量と客の種類に依存した期待報酬が得られる。また手持ち製品を販売せずに次の期に持ち越すと、ある確率(劣化率)で製品は利用不可能になる。このモデルに対して、総期待報酬を最大にする最適政策の性質について考察する。期待報酬が製品の販売量の非減少凹関数の場合には、製品の最適販売量が手持ち製品の増加関数と在る事を示し、最適販売量が劣化率の増加関数になるための十分条件を導出する。また、最適販売量が劣化率の増加関数とはならない例を与え、期待報酬が製品の販売量の一次式で表わされる場合には最適政策が簡単な形になる事を示す。

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© 1981 日本オペレーションズ・リサーチ学会
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