2010 年 39 巻 p. 67-70
三歳児健診における視覚健診の有用性は広く認められているものの、いまだに健診をすり抜けて学校健診などで視力不良が発見される例があることが問題として取り上げられている。その解決法として、健診現場での屈折検査の施行が有効とされ、導入している自治体も見受けられる。しかし、屈折検査法や使用されているオートレフラクトメーターの機種はさまざまである。
健診が市町村に移譲された直後より、福島市では視能訓練士の参加とオートレフラクトメーター(レチノマックス®)による屈折検査を施行してきた。その経緯を紹介し、3歳児健診への屈折検査の導入の意味と、その方法とくに使用機器であるレチノマックス®による検査上の問題点、工夫点などについて報告した。