2000 年 28 巻 p. 173-179
間歇性外斜視における内田ブルーカラーレンズの装用効果をみるために、装用前後の斜視角、病態の変化、立体視、片眼つぶりや羞明について比較検討を行なった。対象は手術既往のない間歇性外斜視19例、間歇性外斜視術後残余斜視23例。
斜視角は間歇性外斜視では近見58.0%、遠見73.7%、術後残余斜視では近見47.8%、遠見21.8%に減少傾向を示した。病態は斜位斜視が正位または斜位に移行しやすかった。立体視は間歇性外斜視の近見にて改善効果が高かった。片眼つぶりや羞明は間歇性外斜視は全症例で、術後残余斜視は50%に改善がみられた。内田ブルーカラーレンズは間歇性外斜視の治療に有用であると考える。