2017 年 10 巻 1 号 p. 55-58
脚立は業種を問わずあらゆる場所で見かける用具であり,軽作業で利用される機会が多いが,その使用方法を誤れば転落などの災害に繋がり,場合によっては死亡に至るケースもある.本研究では,安全な脚立作業の確立に向けて,脚立使用中の労働災害に関する統計分析によりその実態を明らかにするとともに,災害発生防止に向けた取り組みについての提言を行う.特に,脚立上で作業者がバランスを崩して転落するケースが多いことから,脚立上での作業時における身体姿勢の不安定性の評価結果に基づいて適切な脚立の使用方法について述べる.