2021 年 13 巻 2 号 p. 16-24
本稿は、大学キャンパスを広義のワークプレイスと捉え、多様な学生の行動を収集し体系化している。オフィスでのABWのコンセプトと同様に、大学でも学生の行動をベースとした空間づくりの需要が高まっている。しかし、我々が先行研究で示したオフィス行動分類のように、学生行動の全体像を整理した研究は見当たらない。このことは、主に計画段階で実施されるアンケート調査や行動観察調査、インタビュー調査、ディスカッションなどでの全体像の把握を困難にしている。そこで、本研究では、1)インタビュー調査と行動観察から広く学生の行動を収集した上で、2)大分類と中・小分類を得るための2回のグルーピング実験を実施し、3)階層型クラスター分析の結果をもとに分類表を作成した。これにより、多種多様な大学行動の全体像を捉え、大学キャンパスづくりに資する知見を得た。