作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
実践報告
作業選択意思決定支援ソフト(ADOC)の応用的使用により作業の共有と多職種連携が促進された事例
川口 悠子齋藤 佑樹
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2019 年 38 巻 6 号 p. 741-748

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抄録

高次脳機能障害を呈した対象者に対し,Paper版ADOCを障害特性に考慮した工夫を加えて実施することで,対象者にとって意味のある作業の共有が可能となった.また,その結果をもとに多職種連携を行うことで,目標指向型の役割分担が可能となり,チーム全体で意味のある作業への介入が行えるようになった.対象者の症状や回復過程に合わせ,柔軟にADOCを使用することで,意味のある作業を共有できる対象者の幅が広がる可能性,また,ADOCを使用した情報共有が,多職種連携の促進につながる可能性が示唆された.

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© 2019 一般社団法人日本作業療法士協会
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