作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
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巻頭言
総説
原著論文
  • ─Nominal Group Techniqueを用いた内容的妥当性の検討─
    川原 宇央, 石橋 仁美, 石橋 裕, 池知 良昭, 田尻 寿子
    2025 年44 巻6 号 p. 607-617
    発行日: 2025/12/15
    公開日: 2025/12/15
    ジャーナル フリー

    【目的】がん患者に対する生活と関連づけたルックスケア自己評価表開発における評価表を作成する.【方法】Consensus-based Standards for selection of health Measurement Instrument(COSMIN)に準拠し,質問項目の作成と構成概念の操作的定義を行い,専門家会議にて内容的妥当性を検証した.【結果】治療マネジメント,整容スキル,新しい生活様式への適応の構成概念からなる21項目が作成された.【結論】本研究の手順はCOSMINの基準を満たし,妥当であると考えられた.がん患者に対しての外見支援が少ない現状から,本研究の意義が見出された.

  • ─複線径路等至性アプローチによる分析─
    道願 正歩, 谷村 厚子
    2025 年44 巻6 号 p. 618-626
    発行日: 2025/12/15
    公開日: 2025/12/15
    ジャーナル フリー

    本研究では,回復期リハビリテーション病棟に入院した脳卒中患者が「主観的回復感を感じる」に至るプロセスを明らかにするためにインタビューを実施し,複線径路等至性アプローチを用いて分析を行った.発症後から病棟環境や医療職・家族との関わりが影響して研究参加者の行動・認識は変化し,「主観的回復感を感じる」という等至点に幾度も至る径路を示した.その後,等至点は「自宅での新たな生活を想像する」という新しい概念の第二等至点に移り変わっていた.以上より,家族を含めた多職種にて,患者が回復感を感じるように関わる一方,徐々に自宅での新たな生活に目が向いていく点に配慮し支援することの重要性が示唆された.

  • ─非ランダム化比較試験による予備的検討─
    阿部 來夢, 石橋 裕, 石橋 仁美, 三根 芳明
    2025 年44 巻6 号 p. 627-637
    発行日: 2025/12/15
    公開日: 2025/12/15
    ジャーナル フリー

    近年,精神科領域では健康寿命の延伸が注目されている.健康寿命の延伸には,フレイル予防が導入されている.そこで,本研究は精神科デイケアの利用者を対象にフレイル予防プログラムを実施し,参加しなかった利用者と比較して心身機能や日常生活に対する改善効果に違いがあるのか検討した.プログラムは3ヵ月間12回とし,高齢者に対するフレイル予防を参考に立案し非ランダム化比較試験を実施した.分析対象者37名の平均年齢は50.5歳で,プログラム群(25名)は非参加群(12名)よりも身体機能や生活遂行度,精神症状に有意な改善がみられた.本研究より,精神科デイケアでも年齢に関係なくフレイル予防の必要性が示唆された.

  • 今元 佑輔, 織田 靖史, 池内 克馬, 藤巻 康一郎, 吉川 ひろみ
    2025 年44 巻6 号 p. 638-647
    発行日: 2025/12/15
    公開日: 2025/12/15
    ジャーナル フリー

    作業療法介入プロセスモデル(OTIPM)による個別プログラムを実施する作業療法士(OT)の経験やプログラムを継続的に実施するために必要な要素を明らかにする目的で構造構成的質的研究法を実施した.結果として,個別プログラムの継続的な実施は入職の動機に繋がり,OTに希望を与え,OTとしてのアイデンティティを確立し,多職種連携が促進されること,また実践の継続には,サポーティブな体制づくり,同じ価値観を持った仲間を増やすことが重要なことが明らかとなった.継続的な個別プログラムは,クライエントにポジティブな変化を与えるだけではなく,OTにも変化を与え,精神科作業療法に好循環を巻き起こす可能性を持っている.

  • ─ナチュラルサポートを得て就労継続に至るまでのプロセス─
    田中 友紀, 塩路 理恵子
    2025 年44 巻6 号 p. 648-656
    発行日: 2025/12/15
    公開日: 2025/12/15
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,若年層にあたる時期に精神科デイケアを利用し,その後に一般雇用での就労を継続している当事者の語りから,精神科デイケア等での就労支援における効果的な介入のあり方を明らかにすることである.12名の対象者の語りを修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)を参考に分析した結果,20の概念と8のカテゴリ,【デイケア内での就労能力の基礎固め】と【社会におけるナチュラルサポートの自己獲得】の2つのコアカテゴリが生成された.就労場面においては「他者との信頼構築や居場所の確保」「自己理解」が重要であることが見出され,これらが就労継続に有用な影響を与える可能性が示唆された.

  • 関原 雛子, 櫻井 卓郎, 阿瀬 寛幸, 竹田 一則
    2025 年44 巻6 号 p. 657-664
    発行日: 2025/12/15
    公開日: 2025/12/15
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,本邦におけるAYA世代がん患者に対する作業療法の実態と作業療法士の認識を明らかにすることである.都道府県がん診療拠点病院等に勤務する作業療法士を対象に質問紙調査を実施した.がん診療に携わる作業療法士は,入院中に身体機能中心の訓練を実施していた.一方,多くの作業療法士はIADL訓練や就学・就労支援など,退院後の生活に影響する内容の介入が望ましいと認識しており,実態との乖離がみられた.AYA世代にとってこれらは自己実現や生活の意味・目的と深く関わる作業であり,今後は地域や産業等と連携した継続的な支援体制の構築が求められる.

実践報告
第44巻総目次
第44巻著者別索引(五十音順)
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