作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
原著論文
急性期脳卒中後の上肢麻痺に対する修正CI療法の1年後経過
─ケースシリーズ研究─
小渕 浩平竹林 崇花田 恵介松井 克明中村 裕一
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2022 年 41 巻 6 号 p. 694-702

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抄録

本邦では,急性期でのCI療法後の長期経過を観察した研究は見当たらない.今回,急性期にて1日2時間以内の修正CI療法を実施した複数の対象者について,介入から1年後までの長期間の追跡調査を行い,麻痺側上肢の回復経過を観察した.結果,FMA,MALともに,介入後・介入1年後と時点の固定効果で有意な差を認めた.またMALは,短期・長期ともにMCIDを超える変化を認めた.さらに,長期的なFMAの改善は,MALと強い関連があることが示された.本研究から,急性期においても適応患者によっては,修正CI療法が長期的にも上肢機能と麻痺手の使用行動に良好な変化を与える可能性が示唆された.

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© 2022 一般社団法人日本作業療法士協会
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