作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
実践報告
包括的環境要因調査票を用いた生活行為向上マネジメントによる実践が有効であった訪問リハビリテーションの事例
伊藤 竜司籔脇 健司
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2024 年 43 巻 6 号 p. 781-788

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抄録

介護保険にて訪問リハビリテーションを利用する地域在住高齢者1事例に対し, 包括的環境要因調査票(CEQ)を活用しながら生活行為向上マネジメント(MTDLP)を実施した. その結果, CEQを活用したことで環境の視点からのニーズに基づく3つの合意目標が立案でき, 効果的な社会適応的プログラムが実施できた. それにより, 3ヵ月で全ての合意目標が達成され, 自己効力感やIADL, 閉じこもり状態の改善が認められた. 本実践を通して, CEQを活用することで, 生活行為と環境というホリスティックな視点から合意目標を設定でき, 具体的で有効な社会適応的プログラムを提供しやすくなることが明らかとなった.

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© 2024 一般社団法人日本作業療法士協会
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