作業療法
Online ISSN : 2434-4419
Print ISSN : 0289-4920
原著論文
回復期リハビリテーション病棟入院患者のQOLに不安が与える影響
─前向きコホート研究─
佐貝 拓郎泉 良太佐野 哲也
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ジャーナル オープンアクセス

2025 年 44 巻 4 号 p. 416-426

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抄録

本研究の目的は,回復期リハビリテーション病棟入院患者のQOLに不安が影響しているかを検討することである.対象の60名に二項ロジスティック回帰分析を用いて,従属変数のQOLはSF-36下位項目,独立変数は不安評価のSTAI(状態不安:一時的な不安・特性不安:不安を抱く性格傾向)を用いて分析した.退院前SF-36の全体的健康感と心の健康に影響を及ぼす因子として,状態不安と特性不安の双方が選択された.本研究により,状態不安と特性不安の2つが精神的健康のQOLに影響していることが明らかになり,入院当初から状態不安・特性不安の視点を考慮し,不安を多面的に評価することが重要であることが示唆された.

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© 2025 一般社団法人日本作業療法士協会

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https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0/deed.ja
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