2026 年 45 巻 3 号 p. 277-287
本研究の目的は,仕事と家庭を両立しながらキャリアを継続する女性OTの,過去の経験の共通点と多様性を明らかにすることである.4名の女性OTを対象に,複線径路等至性モデリング(TEM)を用いて検証した結果,女性OTのキャリアの途中には,組織の方針や保育園の空き状況,時間のなさなど様々な障壁があった.その中で女性OTは,家族やスタッフに助けられ,自由度の高い制度を活用しながら仕事と家庭を両立していた.また,オンライン化した研修会を活用しながら,自己研鑽の時間を確保していた.しかしその過程には,休憩時間を犠牲にして業務をこなしたり,望む転職を諦めたりと,自己犠牲的な意思決定をした場面もあった.