抄録
高速道路上のインシデントを自動的に検知するために、逆伝搬法を基本とするニューラルネットワークモデルを用いた予備的な手法の開発を行った。バンコクにおける高速道路の1区間を解析対象として、インシデントの検出における、交通量地点速度、密度、あるいは時間占有率などといった様々な交通変量がニューラルネットワークモデルの入力信号としていかに有効であるかを調査した結果、車両感知器によって計測される地点速度データとマクロ交通流モデルから推定される密度データが最も効果的であることが判明した。開発されたモデルは、従来の代表的な検出手法とも比較され有用性が確認されている。また、学習のデータサイズに関する検討も行われている。