抄録
本研究開発は、土地利用に関わる各種計画策定時の支援を目的として、インターネット環境とスプレッドシート環境下で処理機能が分担稼働する土地利用構想計画支援システムを構築したものである。衛星データや各種地理情報を融合して土地利用の適性を評価するモデル (潜在因子モデル) を中核とし、「前処理、解析、後処理、情報提供・管理」システムに区分して設計を進めた。多方面からの検討の結果、画像のノイズ処理、幾何学的歪補正、素因データの変換、成果図の作成等を担う前処理システムと後処理システムはインターネット環境下で運用し、解析システムはスプレッドシート環境下で稼働する連携システムを実現している。さらに、解析システムは「土地分級評価支援システム (数量化理論)」と「相互調整支援システム (階層化意志決定法)」の2つのサブシステムから構成され、インターネット環境とスプレッドシート環境下で稼働する空間情報の統合分析モデルのシステム化に関して、数多くの特色ある技術指針が整理されている。