抄録
本研究の目的は, ペトリネットを適用した地震時市街地火災延焼シミュレーションシステムを構築することである. 一つの建物を4個のプレースと12個のトランジションでモデル化し, 入力アークには整数化された棟内延焼時間を重みとして与える. また, 建物間の類焼については, 隣接する建物を構成するプレース間にトランジションを設け, 入力アークには整数化された棟間延焼時間を重みとして与えた. 数値解析によって, ペトリネットを延焼シミュレーションに導入することで, 同時多発火災にも対応できることを示す.