2005 年 14 巻 p. 175-182
兵庫県南部地震以降, 道路橋RC橋脚の耐震設計は非線形応答を考慮した複雑なものへと変更され, 業務用ソフトウェアを用いてもすべての制約条件を満足する最適な (合理的) 詳細設計案 (解) を得るには多くの試行錯誤が必要となる.そこで, 実務上, 特定の制約条件を重視したい場合を想定し, これと費用の面から遺伝的アルゴリズムを用いた許容解の探索を行った. さらに, SOMを援用して, 得られた許容解の解空間内での特徴を分析するとともに, より良い解を探索するための周辺解を分析するアプローチを示した. 設計案の質的向上のための一つの方法論を提示している.