2008 年 17 巻 p. 211-218
通信分野において, 固定電話需要が行きわたる一方, インターネットをはじめとした非電話系需要が拡大し, また, 通信の高速化や大容量化のニーズも高まっている. このため, 固定電話サービスを主体とするメタルケーブル方式から, 光ケーブル方式への移行が進められているが, 当面は既設のメタルケーブルを維持していく必要があるため, 光ケーブルを重畳して布設している. そこで, この需要重畳期, さらに将来の光ケーブル方式への全面移行完了期において, ケーブルを収容する通信土木設備の管路網の容量にどのような影響を与えるかを把握し, 設備の研究開発にその知見を反映していくことが重要である. そこで, GIS 機能をもつシステムを活用して既設の通信土木設備の将来の需給状況を可視化するシミュレーション手法を開発した.