都市計画論文集
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地方都市圏での新駅設置に着目した市街地と公共交通体系の斉合性に関する研究
太田 敦史中出 文平
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ジャーナル オープンアクセス

2004 年 39.1 巻 p. 1-10

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抄録

本研究では、全国地方都市圏での鉄道新駅設置実態を明らかにするとともに、市街地拡大経緯と新駅設置による公共交通サービス圏域の拡大に着目し、市街地と公共交通体系の斉合性の変化を検証した。新駅設置実態より明らかとなった、都市圏毎の傾向の相違を反映した南東北・北陸の6都市圏を対象に、市街地と公共交通サービス圏域の空間的斉合性の変化を見ると、市街地拡大は鉄道沿線を必ずしも指向しておらず、斉合性を減じていることが明らかとなった。一方、新駅設置によるサービス圏域の拡大が、斉合性向上に寄与している実態を明らかにしたが、サービス圏域拡大を大きく上回って市街地が拡大していることから、公共交通体系を踏まえた土地利用計画の重要性が浮き彫りとなった。

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© 2004 公益社団法人 日本都市計画学会
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