抄録
本研究では、 CODIの支援のもと住民主導で行われたアーカンソークロッコミュニティのオンサイトによる住環境整備事業の事例をもとに、コミュニティネットワークの活動及びコミュニティ開発のプロセスを検証した。その結果、 1)貯蓄グループ及び協同組合は、住民のエンパワーメントの向上及び新たな住宅の取得において活動の中心的な役割を果たしたこと、 2)住民は、プロジェクトを通じてコミュニティ活動に対する自信を得ることが出来たこと、 3)住民組織は、プロジェクトの過程において動的に変化したこと、 4)同コミュニティで実施されたオンサイトによる住環境改善事業プロジェクトは、ひとつの成功事例としてコミュニティ開発の一つの可能性を示唆していること、の 4点が明らかとなった。