都市計画論文集
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大都市都心部における人口回帰と転居意向を考慮した居住環境整備に関する研究
川島 崇平居 直樹村橋 正武
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ジャーナル オープンアクセス

2005 年 40.3 巻 p. 781-786

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抄録

戦後の高度成長に伴う人口と産業の大都市への集中は居住環境悪化や地価高騰による都心部での住宅地取得を困難とした。その結果、大阪都心部では居住者の減少により都市活力の低下などの様々な問題が引き起こっていた。そのため、都心居住施策の実施が求められ、近年都心回帰現象の兆しがみられるようになった。しかし、このような人口回復が都心部の定住人口に繋がるのかは明らかにされていない。そのため、本研究では、都心居住が必要であるという観点から、大阪都心部における人口動態を捉えるとともに、都心居住者の転居意向や居住環境整備の優先構造を明らかにすることで、人口動態からみた都心部の居住環境整備のあり方を提案することを目的とする。そして、この研究において都心居住者が必ずしも長期定住型ではないこと、都心部の人口増加には地域レベルに応じた居住環境整備が効果的であることを明らかにした。

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© 2005 公益社団法人 日本都市計画学会
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