抄録
参加型まちづくりでは、広く市民に情報提供を呼びかけることや、市民間での情報交換を促して情報の質を高めることが重要であり参加手法の1つとしてインターネットを用いることは一般的になってきている。インターネット上の地図と関連付けた掲示板も活用されるようになってきたが、このことにより情報の質や議論の展開がどのように変化するかについては明らかになっていない。本研究ではインターネット地図型掲示板を、位置情報を付加できるインターネット上の情報コミュニケーション技術としてとらえ、収集・蓄積される情報や展開される議論の特徴を明らかにすることを目的とする。なお、本研究では、 2004年に東京都三鷹市で行われた「eコミュニティカルテ」の実験を対象として分析をおこなう。本研究の結論として、次の2つの特徴を得た。1つは、インターネット上の地図に収集・蓄積される情報は発言の方法が異なるいくつかの「機会」によって特徴が異なり、それらはお互いの短所を補完しあうということ。もう1つは、位置情報を付加することで収集・蓄積される情報は具体的なものとなり、議論は空間的関係という論点を持って展開するということである。