都市計画論文集
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廃棄物処理施設の立地と都市計画への位置づけに関する基礎的研究
エコタウン事業をケーススタディとして
六丸 友章岸井 隆幸大沢 昌玄
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ジャーナル オープンアクセス

2011 年 46 巻 3 号 p. 367-372

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抄録

近年3Rに積極的に取り組み、平成12年には循環型社会形成推進法が施行され、数値目標を設定した廃棄物処理の全体像が示されている。それを実現する1つとして、地域の環境調和型経済社会形成とあわせて地域振興を行い環境調和型のまちづくりを推進するエコタウン事業がある。しかし廃棄物処理施設は、一般に迷惑施設や嫌悪施設として認識されている。廃棄物処理施設は都市に必要不可欠な施設であり、本来は都市計画に位置づけることが望ましいが、都市計画における廃棄物処理施設の位置づけや計画策定プロセスの実態は明らかとなっていない。そこで本研究は、エコタウン事業をケーススタディとして施設の立地状況を把握し、都市計画道路との位置関係、区域区分、用途地域との関係を明らかにする。そしてエコタウン事業承認地域の自治体都市計画担当部局に対し事業の認識と承認時の都市計画との調整状況を、廃棄物担当部局に対し事業承認時の都市計画との調整と都市計画への位置づけ有無の検討状況を、アンケート調査より把握する。これらを通じて、廃棄物処理施設立地における都市計画との調整課題と明らかにし、廃棄物処理施設の都市計画への位置づけのあり方を検討する。

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© 2011 公益社団法人 日本都市計画学会
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