都市計画論文集
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地方都市における固定資産税収の空間的把握と都市間比較に関する研究
長岡市・松本市・高知市・上田市を対象としたケーススタディ
児玉 寛希樋口 秀中出 文平松川 寿也
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ジャーナル オープンアクセス

2011 年 46 巻 3 号 p. 505-510

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抄録

地方都市では、昨今の財政難や今後の人口減少に伴い、税収が減少に転じている。持続可能なまちづくりを行うためには、税収の確保が求められるが、中心市街地・既成市街地の衰退により、都市全体の固定資産税収を減少させている。本研究では、長岡市・松本市・上田市・高知市を研究対象として、固定資産税収動向を市街地区分別に把握するとともに、どのような市街地指標が固定資産税収に影響するかを検討した。その結果、市街地指標と固定資産税収には関連性が見られ、市街地指標が優位な都市では固定資産税指標が高く、低位にある都市では固定資産税収の減少が大きくなっていることが明らかとなった。固定資産税収を確保するためには、評価額の低下を防ぐ必要があり、中心市街地やその周辺の既成市街地へ開発を誘導することが重要といえる。

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© 2011 公益社団法人 日本都市計画学会
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