都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
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行動データに基づく歩行者行動特性を考慮した街路ネットワーク分析
渋谷駅歩行圏を対象として
福山 祥代羽藤 英二
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ジャーナル オープンアクセス

2012 年 47 巻 1 号 p. 62-67

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抄録

本研究では、歩行者が集中する場所や動線、圏域などの行動分布特性を得るための手法として、街路ネットワーク形態と歩行者行動との関係に着目し、行動パターンごとの行動選択特性を用いてネットワーク上の経路を特定しリンクの媒介中心性を求める分析手法の提案を行った。PP調査による実行動データから行動選択特性を抽出し、土地利用と街路ネットワークの条件下で発生している歩行・回遊行動のパターンを、マルコフ連鎖モンテカルロ法を用いて擬似的に発生させることで、街路ネットワーク分析において間接的に土地利用の影響を考慮することを試みている。提案した手法を用いて駅を中心に展開される4つの行動類型に対して媒介中心性を計算し、類型ごとの特徴を示す分析結果を、現状とある程度整合する形で得ることができた。

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© 2012 公益社団法人 日本都市計画学会
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