都市計画論文集
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多核的大都市圏における広域計画とガバナンス形成プロセスに関する研究
オランダ・ランドシュタット大都市圏を事例として
片山 健介
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ジャーナル オープンアクセス

2012 年 47 巻 2 号 p. 144-153

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抄録

グローバル化の進展や地方分権の推進に伴い、地域の持続的・自立的発展のための空間的枠組みとして、広域都市圏の重要性が指摘されている。競争力を向上させるためには、関連政策を統合し合意を形成するための広域計画とガバナンスが求められよう。本論文では、オランダ・ランドシュタットを事例として、空間計画の役割とガバナンスの形成プロセスについて論じている。ランドシュタットは、都市地域圏、連担都市圏(ノース/サウスウィング)、大都市圏(ランドシュタット)の3層のガバナンスを有する。特にウィング・レベルでは、トップダウンとボトムアップの動きが統合され、地域の競争力を高めるべく共通ビジョンが策定されている。ランドシュタット・レベルでは、利害関係者の協働は依然として難しく、空間政策を進める上での中央政府の役割が大きい。

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© 2012 公益社団法人 日本都市計画学会
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