都市計画論文集
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観光地における津波避難体制の課題とあり方に関する一考察
白浜町・白良浜地域における津波避難訓練をもとにした検討
照本 清峰
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2013 年 48 巻 3 号 p. 795-800

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抄録

大地震の発生後、津波の来襲の危険性がある状況では、津波浸水想定区域からいち早く避難することが求められるが、津波浸水危険区域の中に滞在しているのは地域住民のみとは限らない。地域外から多くの人々が集積する場所として、観光地があげられる。観光地を訪れる人たちは、地震や津波に対する地域の危険性を知らないことも多く、土地勘もあまりないと想定される。このような中でも大津波警報が発令されるような状況になると、高台等に多くの人たちを避難誘導することが求められる。そこで本研究では、観光地における津波避難対策の課題と対策のあり方を示すことを目的として実施する。調査対象地域は和歌山県白浜町の白良浜周辺地域である。本地域は、観光シーズンには地域外から多くの人々が集積している場所である。海水浴場周辺において実施された津波避難訓練をもとに検討した結果、「情報伝達」、「避難誘導体制」、「避難路・避難場所」に関する課題があることが示された。

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© 2013 公益社団法人 日本都市計画学会
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