2015 年 50 巻 3 号 p. 1316-1323
地方都市圏において、自動車の交通手段分担率は年々高まっており、さらに郊外地域での大型ショッピングセンターの店舗数の増加などにより、買物行動の範囲は市町村の境を越え広域にわたり分散化している。かつての中心市街地は、買物地としての魅力を失い衰退が進行している。本研究では、Webアンケート調査をもとに地方都市圏における買物訪問地選択行動を把握するとともに、年代や自家用車の有無、居住地など利用者の属性別の比較と買物地の所在地別の比較を行った。それにより、地方都市圏内の地域による違いの実態や、利用者の属性や買物地ごとの選択行動の特性を明らかにした。さらに、ロジットモデルを用いた選択モデルにより、買物地と交通手段の選択メカニズムを解明した。