都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
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高度なバスシステムの実現が沿線企業に及ぼした影響に関する考察
京都らくなんエクスプレスの実現過程と沿線の変化
村尾 俊道中川 大松中 亮治大庭 哲治本田 豊
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 55 巻 3 号 p. 645-651

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抄録

京都市の「らくなん進都」と京都駅を直結する新設路線として平成22年10月から運行を開始し、その後9年にわたりバス乗車人員が一貫して増加し続けてきた京都らくなんエクスプレス(R’EX)を取り上げ、乗車人員が増加し続けた経過を記録するとともに、平成28年経済センサス及び平成18年事業所・企業統計調査の2時点間の比較により、沿線企業がその間に従業者数を増加させてきた要因について考察を行った。その結果、輸送力の増強や定時性・速達性の確保、バス待ち環境の改善、車内モニター・バスロケーションシステム、優れたデザインの導入などバス交通を高度化し、あわせて地域地区や都市整備を適切に進めることで、輸送力の限られるバスであっても、まちを変え得る可能性があることを明らかにした。

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