都市計画論文集
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グラフ研磨を用いた乗降パターンによる駅のクラスタリング
細江 美欧桑野 将司森山 卓
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 55 巻 3 号 p. 690-696

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抄録

近年,ビッグデータの新たな分析手法として,クラスタリング手法の1つであるグラフ研磨が提案されている.グラフ研磨はグラフに属する頂点を類似指標に基づいてグルーピングする方法である.本研究では,グラフ研磨を用いて交通系ICカードの乗降履歴データに基づくOD表から乗降パターンが類似する駅を抽出する.具体的には,香川県で運行されている鉄道路線「ことでん」において利用可能な交通系ICカード「IruCa」の2013年12月1日から2015年2月28日までの15カ月間に得られた乗降履歴データを用いる.この期間に蓄積されたデータは9,008,709件であり,得られるOD表にグラフ研磨を適用した.得られた結果からは,利用件数の大小に関わらず類似した乗降パターンを持つ駅を抽出できることが明らかとなった.このような本研究の成果により,交通需要分析におけるグラフ研磨の有用性が確認された.

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