都市計画論文集
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デンマーク計画法改正により導入されたコンバージョンビレッジ制度の運用実態に関する研究
鶴田 佳子大平 航己
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2021 年 56 巻 3 号 p. 1313-1320

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抄録

1990年代以降、欧州においても空間計画の考え方が規制的アプローチから、経済的繁栄、環境の質、社会的平等を国土全体でバランスよく促進する戦略的計画へと転換する中で、2017年および2019年に改正されたデンマーク計画法では、農村地域での新たな開発機会を含めた地方自治体の戦略的計画ツールとして、コンバージョンビレッジ(omdannelseslandsbyer, conversion village)制度が導入されている。3市におけるコンバージョンビレッジ指定の運用実態からコンバージョンビレッジ制度は、市の包括的土地利用計画を前提とし、1)コムーネプランによる集落の位置づけとそれに基づく限定的な開発可能エリア指定、2)地域に即した建築物の用途形態規制、3)市のマスタープランと連動した開発許可制度の運用,4)開発指向型のローカルプランとの連携運用といった特徴を持つことを明らかにした。

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© (c) 日本都市計画学会
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