都市計画論文集
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大学進学時に移住した地方都市出身者に着目した地元定住促進に関する研究
菊地 晃平鈴木 聡士
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2022 年 57 巻 3 号 p. 1071-1078

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抄録

近年,日本は人口減少と東京圏への一極集中が深刻である.特に,大学進学によって大都市に転出することが多い傾向にある.そのため,地方都市においては地元定住に関わる要因を把握して,大学進学時に移住した住民のUターンによる地元定住を促進する施策が地方創生において重要であると考えられる.そこで,本研究では大学進学時に移住経験のある地方都市(三大都市圏以外)出身者を対象として意識調査を行い,出身地域に対する評価と進学地域に対する評価を比較した.さらに,出身地域に対する評価と定住意向の関係を分析した.その結果,地元定住の促進には出身地域に対する「総合的な生活のしやすさ」と「地域愛着」が最も重要な要因である可能性が示唆された.

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